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相続登記の必要書類を一挙解説!手続き方法・期限・費用をチェックして正しい申請を

「不動産を相続したが、登記手続きをどのように進めれば良いのかわからない」

そんな疑問をお持ちの方に向けて、本記事では必要書類の入手方法〜手続き完了まで紹介していく。

  • いくらかかるのか
  • どのくらいの期間を要するのか
  • 申請する人は誰か

上記のような疑問が解決できる記事となっている。

目次

登記の必要書類

登記に必要な書類は大きく4つに分類される。

対象別必要書類
  • 亡くなった人(被相続人、故人)
    故人の戸籍謄本、故人死亡記載のある除籍謄本、本籍地のある住民票の除票
  • 相続人
    相続人の戸籍謄本、本籍地あり・マイナンバーなしの住民票
  • 土地関係
    固定資産評価証明書、固定資産税、都市計画税課税明細書
  • 申請関係
    登記申請書、不動産の登記事項証明書、相続関係説明図

これらに加え登記手続きの際、以下の3パターンで必要書類が多少異なってくる。

  • 遺言がある場合
  • 遺産分割協議で登記を決めた場合
  • 法定相続分で登記を決めた場合

遺言書がある場合

遺言がある場合は、遺言の種類と遺言を執行する人が決まっているか否かで必要書類が異なる。

対象別必要書類
  • 遺言書
    公正証書遺言なら、正本または謄本
    自筆や秘密証書遺言なら、家庭裁判所へ提出して検認手続きを受けたものと検認済証明書
  • 遺言執行者の書類
    決まっているなら、執行者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)
    家庭裁判所の審判で決まれば、執行者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)と遺言執行者選任審判書謄本
    決まっていないなら、相続人全員の印鑑登録証明書(発行後3か月以内)と法定相続人がわかる戸籍謄本

遺産分割協議で登記

遺産分割協議で登記することになった場合、協議結果に関する書類を用意することとなる。

対象別必要書類
  • 亡くなった人
    出生から死亡までの全戸籍謄本、住民票の除票
  • 相続人
    相続人全員の本籍地のある戸籍謄本(新しいもの)
    相続人全員の印鑑証明書
    不動産相続をする人の住民票
  • 遺産分割協議
    相続人全員の署名押印が入った遺産分割協議書
    登録免許税算定の資料
  • 土地関連
    固定資産評価証明書

法定相続分で登記

法定相続分で登記することになった場合は、以下の書類が必要となる。

対象別必要書類
  • 亡くなった人
    出生から死亡までの全戸籍謄本、住民票の除票
  • 相続人
    相続人全員の本籍地のある戸籍謄本(新しいもの)
    相続人全員の住民票
  • 土地関連
    固定資産評価証明書

相続放棄した人がいる場合は、相続放棄申述受理証明書または相続放棄申述受理通知書が必要となる。

相続放棄については「相続放棄とは?基本情報をわかりやすく解説!自分は検討すべきか確認しよう」、メリットデメリットは「相続放棄のデメリット・メリットは?後悔・損しないための注意点7つ!」をご覧いただきたい。

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書類に取得方法、場所

各書類の取得場所は以下の通りとなっている。

誰に関する書類か取得書類取得場所
亡くなった人出生~死亡までの戸籍謄本本籍地の市区町村役場
死亡記載のある除籍謄本
住民票の除票最後の居住地、本籍地の市区町村役場
相続人相続人全員の戸籍謄本それぞれの本籍地の市区町村役場
住民票居住地の市区町村役場
印鑑証明書居住地の市区町村役場
土地固定資産評価証明書東京都は都税事務所、それ以外は市区町村役場
土地を相続する人の住民票居住地の市区町村役場
その他登記申請書法務局HPよりダウンロード

登記の手続き方法

登記は土地を引き継ぐ人を決め、必要書類を入手し、法務局へ提出すれば完了する。

相続する不動産など現状把握

まず、相続する不動産の現在の状態を確認し、不動産名義人となる人(相続する人)を遺産分割協議などで決めていく。

この際、遺産の有無などで決め方が変わってくるため注意しておこう。

詳しくは「相続登記とは?メリットデメリット・費用・しないとどうなるか詳しく解説!」で確認できる。

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もし全員で共有財産として所有する場合は、全員がその土地の名義人となる。

必要書類を入手

相続する人が決まったら必要書類を入手していく。

亡くなった人と相続者の戸籍謄本や住民票を市町村役場から取得していこう。

その際、登記の手数料として登録免許税を納めなければならない。

現金で税務署にて直接支払うか、収入印紙で支払うか、インターネットバンキングによる支払いが選択できる。

もし収入印紙で支払う場合は、収入印紙も準備しておこう。

法務局へ提出

必要書類が揃えば最後に法務局へ提出する。

提出後、法務局の手続き完了後に「登記識別情報の通知」と「登記完了証」を受け取ることになる。

登記識別情報の通知はいわゆる土地の権利書と同じ効力を発揮するものだ。

ちなみに登記完了証はあくまで登記が完了したと通知されるものである。

どちらもすぐに保管し、登記識別情報の通知はより一層厳重に保管しておくことをおすすめする。

申請者

登記申請を行う人は以下が対象者となる。

  • 遺言で指定された人
  • 遺産分割協議の結果、相続することになった人
  • 法定相続分で相続することになった人

遺言で指定された人

遺言で指定された人は権利放棄しない限り、申請対象となる。

ちなみに「兄弟にしか相続させない」旨の遺言が残っていても配偶者や子供などは一定額の遺産(遺留分)を相続する権利を有している。

そのため、遺言で指定されていない人も遺留分を相続すれば、登記申請対象となる場合もあるため注意しておこう。

遺留分を請求できる人については「相続で知っておくべき遺留分とは?対象範囲・計算例・法定相続分との違いをわかりやすく解説!」で詳しく紹介している。

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遺産分割協議の結果、相続する人

遺産分割協議は相続人が全員集まって決めていく話し合いだ。

話し合いで決まった不動産を相続する人は全員申請対象となる。

この協議に参加する人が誰か知りたい場合は、相続順位を確認することで分かる。

詳しく知りたい方は「相続順位はどうやって決める?当てはめるだけでわかるケース別の具体例」をご覧いただきたい。

例:配偶者と子供3人が遺産分割協議を行い、配偶者と子供1人が不動産を相続 → 申請者は配偶者と子供1人

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法定相続分で相続する人

法定相続分で相続する場合、不動産の相続は共有状態で登記を行うことになる。

つまり相続人が5人いれば5人全員の共有財産となるのだ。

そのため全員で行うことも、単独で行うこともできるようになる。ただし、登記した人にしか土地の権利証は発行されないので注意していただきたい。

  • 遺産分割協議を開いてもなかなかまとまらずに話し合いが長期化しそうな場合
  • 現金化して法定相続分で分配したい場合

上記では、一旦法定相続分で登記しておく「保存行為」が可能となる。

法定相続分については「自分の相続割合は?パターン別・ケース別に計算方法をご紹介!」で紹介している。

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代理人も申請可能

ちなみに申請者は代理人でも良い。

生業としていないのであれば、誰でも代理人になり得る。

仮に専門家へ頼む場合は、主に司法書士に頼むこととなる。

「相続相談 = 弁護士、税理士」というイメージを持っている人もいるかもしれないが、弁護士は主に相続トラブルを対応し、税理士は税金関係を担当している。

詳しい相続時の弁護士の役割は「相続で弁護士は必要?相談すべき人・ケース別費用をまとめて解説!」で紹介している。

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相続相談の際には得意な分野に応じて専門家を選ぶようにしよう。

相続時、誰に何を依頼すべきかは「相続相談先はどこにすべき?よくあるトラブル別一覧表と費用削減のポイント」で紹介している。

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申請期限

登記には申請期限は決まっていない。

しかし2024年以降は3年以内の申請が義務化されるので注意が必要だ。

登記義務化については「相続登記の義務化で罰則対象拡大!いつから?意外と知らない罠5つも」で解説している。

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書類を集めて申請が完了するまでの期間の目安は1ヶ月〜2ヶ月程度だ。

相続人が複数いる場合はこれ以上かかる場合もあるので、なるべく余裕を持って登記手続きを行ってもらいたい。

相続全体を通して期限が決まっているものが多い。

そのためあらかじめ優先順位を決めて手続きを行うようにしよう。

詳しい期限付き手続きの一覧は「相続の期限つき手続きまとめ!間に合わないとどうなる?対処法も解説」をご覧いただきたい。

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費用

登記にかかる費用の内訳は以下の通りだ。

何の費用か?相場
書類取得費用数千円
登録免許税数万円
司法書士への報酬5万円~10万円程度

登録免許税は「土地や建物の固定資産税評価額 × 1000分の4(千円未満切り捨て)」で計算できる。

ちなみに固定資産税評価額は、登記の際に取得する固定資産評価証明書で確認可能だ。

手続きの際についでに確認しておくと良いだろう。

なお司法書士など専門家への報酬相場は5万円〜10万円程度だ。

書類取得を頼む場合、一般的に金額も大きくなる。

これに相続時は相続税などが別に追加される。

登記申請者は不動産相続した時点で相続税もかかってくるので税金対策を行っておくと相続全体でかかる費用も節約することが可能だ。

節税対策は「相続の税金対策は何をすべき?下げる方法20選!相続後も活用可」でまとめて紹介している。

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もしもそれでも相続税の支払い躊躇してしまう場合、生前贈与という選択肢もある。

生前に高額な資産を一気に贈与する相続時精算課税制度などの制度も用意されている。

詳しくは「相続時精算課税制度とは?メリットデメリット・使用するとどれくらいお得?」、手続きは「相続時精算課税制度の必要書類を簡単チェック!手続き方法、期限も」で紹介している。

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申請時の注意点

原本還付請求をした方が良い

登記申請時に原本還付請求を行うようにしておこう。

登記以外にも戸籍謄本は相続に関する手続きで必要となってくるため、何度も取得するのは手間なる上に費用もかさむ。そこで原本還付請求をしておけば、原本を使い回せるので非常にスムーズとなる。

請求は、コピーもしくは相続人説明図と一緒に提出すると還付される。

ただし提出書類によっては何十枚もコピーを取ることになるので、相続人説明図を作っておくと1枚で事足りるのでおすすめだ。

詳しい作り方は「相続関係説明図をかんたん作成!使用目的・書き方・法定相続一覧図との違いを解説」で紹介している。

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法務局からの連絡は平日

法務局からの連絡は基本的に平日が多い。

修正連絡が来た場合、速やかに対処しておこう。

登記完了時点で連絡が来ない

法務局内で登記申請の処理が完了したとしても、完了連絡は来ない。

後日送られてくる通知書で確認することになるので、タイムラグが発生してしまう。

そのため、無事完了したかどうかを書類受け取り前に確認するためには、以下の方法で確認しなければならない。

  • 法務局へ問い合わせる
  • 法務局のサイトで公開されている登記完了予定日を確認する

よくある質問

連絡が取れない人がいるが、登記手続きを進めて良いか?

連絡が取れない人が相続人の中にいた場合、登記手続きはできない。

ただし行方不明状態の場合は、不在者財産管理人と言う代理人を立てて遺産分割協議を行うことができる。

もし関わりたくなくて連絡を無視しているなら、相続放棄をしてもらうのも手だろう。

負債以外に相続人と関わらずに1人で進められるような手続きとなっている。

特に疎遠である兄弟姉妹などは放棄を検討するケースも多い。

詳しくは「兄弟姉妹の相続放棄は1人でも可能?遺産はどうなる?放棄するケースと注意点」で紹介している。

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登記しないでも良い?

登記義務化前なら登記をしなくても、罰則は発生しない。

しかし登記しないと売却できないなど不利益を被ることとなるため、登記することをおすすめする。

まとめ

相続登記手続きは、遺言、遺産分割協議、法定相続分の3つのケースに応じて必要書類が変わっていく

どの場合でも亡くなった人や相続人の戸籍謄本や住民票が必要となる。

日中に仕事をしていて書類等を取りに行けない場合は、取り寄せる時間も必要になるので、早めに手続きを進めておこう。

法務局からの連絡は平日が主になるので、もし代理人を頼む場合はなるべく平日に動ける人を選ぶべきである。

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